2022.08.20

【世界初!?】ISO26000とは?生まれた経緯やその意義について徹底解説!

ISO26000とは?

ISO26000(アイ・エス・オー・にまんろくせん)とは、ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)が2010年11月1日に発行した、組織の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)に関する原則と主題を取り決めた国際規格です。組織には尊重すべき「7つの原則」と、「7つの中核主題」があります。あらゆる組織に向けて開発された世界初のガイダンス文書で、持続可能な発展への貢献を最大化することを目的にし、人権や多様性の尊重という概念も包含しています。

CSRとは?

CSR(シー・エス・アール)とは「Corporate Social Responsibility」の略称で、企業がより良い社会の実現の為に、組織活動を行うにあたって担う社会的責任の事を指します。企業は利益を追求するだけでなく、従業員や消費者、投資者といったステークホルダーや、環境などへの配慮や社会貢献にいたるまでの幅広い領域において、適切な対応を行う義務があります。CSR活動が必要となった背景には、企業の頻発する不正行為に対して、社会の見る目が変化したことにあります。企業が仕事をして対価を得て存続していく過程には必ず社会との繋がりがあり、企業は社会の中で企業の活動がどのような影響を及ぼすのかを考えて意思決定をし、事業を存続してくかを意識する必要があります。

7つの原則とは?

ISO26000において、組織が尊重すべき社会的責任の7つの原則とは「説明責任」「透明性」「倫理的な行動」「ステークホルダーの利害の尊重」「法の支配の尊重」「国際行動規範の尊重」「人権の尊重」です。

それぞれ次のような内容となっています。

 

「説明責任」

組織の活動が与える影響の説明をする。

 

「透明性」

組織の意思決定や活動の透明性を保つ。

 

「倫理的な行動」

公平性や誠実性などの倫理観に基づいた行動をする。

 

「ステークホルダーの利害の尊重」

様々なステークホルダー(その組織の利害関係者)への配慮ある対応をする。

 

「法の支配の尊重」

法令を尊重し遵守する。

 

「国際行動規範の尊重」

国際的に通用している規範を尊重し遵守する。

 

「人権の尊重」

重要かつ普遍的である人権を尊重する。

7つの中核主題とは?

ISO26000において、組織が取り組むべき社会的責任の7つの中核主題は、「組織統治(ガバナンス)」「人権」「労働慣行」「環境」「公正な事業慣行」「消費者課題」「コミュニティへの参画及びコミュニティの発展」です。これらの中核主題のそれぞれにおいて、男女が異なった形で影響を受ける可能性があることが考慮されています。

それぞれ次のような内容となっています。

 

「組織統治(ガバナンス)」

組織として有効な意思決定の仕組みをもつようにする。

十分な組織統治は社会的責任の実現の土台となる。

 

「人権」

人権を守るためには、個人・組織両方の意識と行動が必要。

直接的な人権侵害だけでなく、間接的な影響にも配慮し、改善する。

 

「労働慣行」

労働慣行は、社会・経済に大きな影響を与える。

「労働は商品ではない」が基本原則である。

 

「環境」

組織の規模に関わらず、環境問題へ取り組む。

環境への影響が「わからないから取り組まない」ではなく、「わからなくても、環境問題に取り組む」の予防的アプローチをとる。

 

「公正な事業慣行」

他の組織とのかかわりあいにおいて、社会に対して責任ある倫理的行動をとる。

 

「消費者課題(お客さまへの責任)」

組織の活動、製品、サービスが消費者に危害をあたえないようにする。

製品・サービスを利用した消費者が環境被害など社会に悪影響を及ぼさないようにする。

 

「コミュニティへの参画及びコミュニティの発展」

地域社会との対話から、教育・文化の向上、雇用の創出まで、幅広くコミュニティに貢献する

ISO26000が生まれた経緯は?

ISO26000は国境を超えた企業活動が活発になり、国際的な統一基準が求められるようになったことが発端です。その後、持続可能な社会づくりの為に企業以外の組織にも社会的責任が求められること、また、幅広い組織への適用が重要であると考えられ、あらゆる組織を対象とした規格が制定されました。

ISO26000の特徴とは?

ISO26000は以下の特徴を持ちます。

あらゆる組織が対象であること

ISO26000は対象者を企業に限定せず、民間、公的機関、非営利団体等を問わずあらゆる形態の組織が利用可能です。ISO26000に書いてあること全てがあらゆる組織に同等に適用されるというわけではありませんが、どのような組織であっても社会的責任に関する中核主題には関連を持っています。

認証を意図しないガイダンス規格であること

ISO26000は組織が効果的に社会的責任を実践するための推奨事項を示したガイダンス規格です。認証を目的としたり、規制や契約のために使用したりすることははじめから意図していません。

策定にステークホルダーエンゲージメントが採用されたこと

ステークホルダーエンゲージメントとは組織の意思決定にステークホルダーとの対話などを組み込むことを意味します。ISO26000ではステークホルダーの重要性が強調されています。ISO26000の開発に当たっては、政府、産業界、労働、消費者、NGO、SSROの6つのステークホルダーの他、途上国を含め、99カ国の参加を得て策定されました。それゆえ、策定に長い年月がかかったわけですが、この事実こそが、ISO26000を意義あるものにしているのです。

 

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